フロアコーティングを選ぶとき、「傷がつきにくい」、「お手入れがラク」、「滑りにくい」など色々な目的や基準があると思います。そこでついつい見落としがちなのが「光沢感」。コーティングの種類によっては、落ち着きを感じさせるもの、マットな印象のもの、艶を重視したものなど、仕上がりがだいぶ違ってきます。面積が広い分、フロアコーティング次第でお部屋の雰囲気もガラッと変わるということですね。どんなお部屋に、どのような床の光沢感がマッチするのか、以下を参考にしてみてください。
白を基調とした女性らしいお部屋には
→ツヤ感が強く、明るい印象を与える「高光沢」が好相性。
ウッドテイストなどナチュラルな雰囲気のお部屋には
→温もりを感じさせる適度なツヤが出る「ソフト光沢」がオススメ。
アンティーク家具など重厚なものが多いお部屋には
→ 部屋全体が落ち着いた雰囲気を醸し出す「マット光沢」がピッタリ。
自分のお部屋に合った光沢感が分かったら、次はどのようなフロアコーティングが適しているのか気になりますよね。光沢感でみたフロアコーティングの特徴をご紹介します。
(1)UVコーティング(光沢感★★★★★)
もっともツヤ感が出るといわれるのがUVコーティング。塗膜を厚くできるため、ピカピカで強い光沢感のある仕上がりになりますが、再施工が難しいコーティングです。その分、耐久性は抜群。ツヤが強いため部屋の雰囲気によっては合わない場合もあり、好みが分かれるところです。
(2)ガラスコーティング(光沢感★☆☆☆☆)
マットで落ち着いたツヤを出すことができ、硬度も高いため人気のガラスコーティング。無機質なのでワンちゃんや赤ちゃんのいる家庭でも安心。ただ、乾燥に時間がかかる点や施工に向かない床材もあることが弱点。
(3)水性ウレタンコーティング(光沢感★★★☆☆)
適度なツヤ感の仕上がりで、どのようなインテリアにもマッチするのが魅力。ただし、除光液やアルコールに反応してしまうので、剥がれやすく、3~5年に1度は塗り直しが必要です。また、かなり傷がつきやすいのも気になります。
(4)水性アクリルコーティング(光沢感★★★☆☆)
主に市販のワックスタイプなので手軽に塗り替えることができます。ツヤの種類はたくさんあり、自分好みの光沢感を選べることがポイント。しかし、塗装にムラが出やすく、水や洗剤に反応してしまうので剥がれやすいことが難点に。
(5)シリコンコーティング(光沢感★★★★☆)
適度なツヤと光沢感で、お部屋の雰囲気を選ばないオールマイティーな優等生。丈夫で水を通さず、滑りにくい性質なのでワンちゃんを飼っているお宅にピッタリです。UVやガラスコーティングなどに比べると耐久性は劣ります。
(6)ウレタンコーティング(光沢感★★☆☆☆)
温もりを感じさせる控えめなツヤと、厚みのある仕上がりが特徴です。価格が比較的安いため、「お金をかけず見た目を良くしたい」という方にはオススメです。摩擦には強いですが、傷がつきやすく耐久性も低いので3~5年に1度は塗り直しが必要になってきます。
※あくまでも目安です。業者さんによって光沢感や品質、機能性などは異なります。
住宅のチラシやパンフレットで見かけるピカピカの床。せっかくのフロアコーティングだから、光沢の強いフローリングに憧れる人も多いですよね。でもピカピカ好きの方へ注意点があります。
それは、傷。ピカピカのピアノをイメージすると分かりやすいですが、ツヤがあるものほど傷がよく目立ってしまうのです。同じように手垢や指紋も際立ってしまいます。特に色が濃い床材や、なめらかなフローリングに、ピカピカした仕上がりのコーティングをすると目立ってしまうケースが多く見られます。ただ、ナチュラルカラーや白系のフローリング、なめらかな床材でない場合は、そこまで神経質にならなくても大丈夫です。まずはお部屋の雰囲気と床材の特徴をチェックしてから、フロアコーティングを選びましょう。
ここまで読み進めると、各フロアコーティングの光沢感を比べてみたくなりますよね。でも、資料請求の時に送られてきたサンプル床材をチェックするだけでは万全といえません。施工後の光沢感や質感を確認したいならサンプルでは小さすぎるからです。そこでオススメなのが、サンプル施工。
こちらから床材を用意すれば、それにサンプル施工をして返送してくれるケースが多く見られます。床材はホームセンターなどで購入できるので、家の床に近い素材を見つけましょう。新築やリフォームなど床材自体を変える場合、監督や大工さんに相談すれば余った床材を用意してくれます。
大きな面でフロアコーティングをチェックできるから、光沢感の違いもしっかりわかり施工も安心に。多少手間がかかっても、失敗やトラブルがないように光沢感をしっかりと見極めたいですね。気になる方は、ぜひコーティング会社さんに相談してみてはいかがでしょうか。
▼サンプル施工の手順
(1)コーティング会社に相談
(2)ホームセンターや大工さんから床材を調達
(3)床材をコーティング会社へ送る
(4)サンプル施工をした床材で光沢感をチェック
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